2024/10/28
自美研&商用車ミーティング関東2024 その2
こんにちは!サービステクニシャンの庄司です。
前回に引き続き、10月6日(日)に富士スピードウェイ第7駐車場で開催された『自美研&商用車ミーティング関東2024』についてです。
今回は商用車ミーティング関東で気になった車を中心にご紹介します。
ニッサン・セドリックセダン YPY31仕様
YPY31とは1987年から2002年まで15年間に渡って生産されたセドリックセダンの特装車で、一般警ら用の白黒パトカーや覆面パトカーのほか、道路公団等で使用された道路巡回車や血液運搬車がありました。
ごく一部に警察からの退役後に払い下げられた車が存在するらしいですが、大半の車は廃車となってしまう為、YPY31の内外装一式を通常のセドリックセダンに移植する形で再現しています。
この車もドア4枚や前後バンパー、ボンネットに廉価グレードの内装、ルーフの反転式回転灯などが移植されており、トランスミッションも5速マニュアルです。
ベースとなる普通のセドリックセダンにもVG20E型エンジンに5速マニュアルを組み合わせた仕様があるため、VG30E型エンジンまで換装しているかは判りませんでしたが、そこまでやっている方も中にはいらっしゃいます(笑)
ニッサン・セドリックセダン2000スーパーカスタム Y31
こちらは自美研ミーティングエリアに来ていたVG20E型エンジンに5速マニュアルトランスミッションを組み合わせた一般向けの普通のセドリック。
ここから上記の車両のように改造するんですから、すごいものですね。
ニッサン・セドリックセダン 道路巡回車 YPY31
こちらは元道路公団の本物のYPY31道路巡回車です。
91年以降はオートマチック車の設定があり、主に道路巡回車向けだったらしく、こちらもオートマチック車となっています。
細かいところでいうとパワーウインドウの有無も年式や仕様によって異なり(基本的には手動ウインドウが標準)、この車は前席のみパワーウインドウを装備。
道路公団仕様の黄色のボディカラーは後から塗装したものではなく工場出荷仕様となっています。
ニッサン・クルー 2000EーL THK30
教習車仕様のEーLグレードは本来素地バンパーでボディカラーはホワイトのみのため、ブラックのボディカラーやカラードバンパー、リヤのガーニッシュは特注仕様なのでしょう。
RB20E型直列6気筒エンジンに5速マニュアルの組み合わせで、教習車仕様のためタコメーターが装備されています。
ホイールはブリヂストンのスーパーRAPでした。
ニッサン・セドリック・ブライダルセダンBタイプ オリジナル QJY31改
1999年と2002年に限定300台で販売された花嫁送迎用の特装車で、標準ルーフのAタイプと全高が+100mm(室内高は+80mm)となるハイルーフ仕様のBタイプが設定されました。
Bタイプにはスーパーカスタム、カスタム、オリジナルの3グレードが用意され、エンジンはいずれもNA20P型直列4気筒SOHCエンジン(LPガス仕様)で、オリジナルはコラムシフト4速マニュアルのみの設定でした。
トヨタ・クラウンコンフォート・ブライダルカー デラックス YXS10改
トヨタの営業車、クラウンコンフォートにもブライダル仕様がありました。
セドリックと同じように左後部のルーフが跳ね上がるように改造されています。
エンジンはLPガス仕様の3YーPE型直列4気筒OHVエンジンで、この個体はコラムシフト4速マニュアルが組み合わせられています。
※ナンバーは展示用のダミーです。
HMMWV M1038
民生用のハマーH1ではなく、軍用車のHMMWVです。
HMMWVはHigh Mobility Multipurpose Wheeled Vehicleの略で、日本語では高機動多用途装輪車両となります。
型式によって仕様が決まっており、M1038は貨物・兵員輸送用でウインチが増備されているようです。
エンジンは6200ccの水冷V型8気筒ディーゼルを搭載しています。
フォード・クラウンビクトリア・ポリスインターセプター
アメリカのポリスカーと言えば、やはりクラウンビクトリアというイメージがありますが、このタイプの生産期間は1998年から2011年と実は結構前だったりします。
アメリカのポリスカーは耐用年数が2年と短いため代替わりが早く、そのため一般へ払い下げられる個体も多いので、日本でも愛好家が多いような気がします。
今回も4台のクラウンビクトリアが参加していました。
日産ディーゼル・コンドル
日産ディーゼルの中型トラック、コンドルの初代モデルは1975年から1983年にかけて製造されていたものです。
どこもかしこも綺麗でびっくりしたのですが、何と今も現役でお仕事に使わているそうです。
なんでも社長さんが旧車好きなのだとか。
三菱ふそうローザ 4WD デラックス
3代目ローザの後期型、それも4WD仕様という希少車ですね。
無理やり嵩上げされた車高に対してはステップを延長、フェンダーのホイールアーチにもスパッツが追加されています。
ボルボ・アステローペ UーB10MC
アステローペは1987年から2001年まで製造されていた大型バスです。
シャシーはボルボ製のB10Mと呼ばれるもので、これに富士重工業製のボディを架装し、日産ディーゼルが販売していました。
このシャシーはつくば万博や千葉県の京成バスで使用されていた連接バスと同じもので、一般的に車体後部に搭載されるエンジンを車体の中央に搭載した『センターアンダーフロアエンジン構造』を採用しており、車体後部に空間が確保できるため『セミダブルスーパーハイデッカー』という特殊な車体構造を持ち、多くの事業者ではその部分にサロンやラウンジを設けていました。
当初富士重工業製の車体はR15型HDー2をベースにした専用のHDー3と呼ばれる角ばったものが採用されていましたが、1990年のモデルチェンジからはR17型7Sと呼ばれる丸みを帯びた車体に切り替わりました。
エンジンはこのクラスとしては排気量の小さい9595ccの直列6気筒ターボディーゼルのTHD102KE型を搭載、最高出力は320psを発生し小排気量ゆえに比較的低燃費だったことから、高速バスで使用されることが多かったようです。
トランスミッションは5速オートマチックを基本とし、R17型7Sが架装されるようになると少数ですが7速マニュアルも作られたようです。
ということで、自美研&商用車ミーティング関東2024の模様をお伝えしました。
次回の自美研ミーティングは来年春に開催される予定です。