2025/01/31
テクニカルマイスターのワーゲンSCHOOL#17
皆さまこんにちは!
" テクニカルマイスターのワーゲンSCHOOL17 "です
実はvolkswagenを含む欧州車と主な国産車ではホイールの取付方が違います
どちらが良くてどちらが悪いという事ではなく、使用状況が反映しています
今回は普段乗っていて全く分からない部分ではありますが、愛車を知ってもらいたいの気持ちで皆さまに紹介していこうと思います
日本車の場合は、車の側からボルトが出ていて、そこにホイールの穴を差し込むようになっているものがほとんどです。この場合、固定する時にはナットを使用します。 一方、フォルクスワーゲンをはじめとする欧州車では、車の側にネジ山を切った穴が開いていて、そこに、「スタッドボルト」と呼ばれるボルトを締め込んでいきます。
Volkswagen車がこのスタッドボルトを使用する利点は、"耐性が高い"事にあります。
スタットボルトで固定する場合、ボルトとハブだけでホイールを固定しているので、ナットを使用して固定する場合より使用する部品が少なく剛性が高いと言われています。
部品と部品の結合部分にはわずかながらも隙間が出来る為、慣性(発進時・ブレーキ操作・コーナリング時)が加わると金属のたわみができてしまうのです。←近年は部品の精度向上により大きく改善されてきている
また、ナットで締め込むタイプに比べて、ネジ山が車体に接触している面積が広いので耐性が強くなります。
アウトバーン(速度無制限道路)を走行したり、悪路が多く長距離移動が多い使用状況を踏まえvolkswagen車を含む欧州車はスタッドボルトを使用することが多いのです。
ですが・・・
スタッドボルトも難点があります。それは、脱着のしにくさです
とくに、ホイールを装着する場合には、車体からボルトが生えているほうが、いったんボルトに ホイールを引っかけて作業をすることができるので、そのぶん簡単です。
スタッドボルトの場合は、ホイールをハブ中央に合わせるまでは簡単ですが、ホイール自体を支えながら穴を合わせる......という作業は辛い
最近はサイズの大きなホイールが多いので、重量もあります。この作業をテクニシャンは毎日何度も行っています。
たとえ、少し面倒でも、皆さんの安全なドライブのために採用されているスタッドボルトです。 これも、フォルクスワーゲンの、妥協のない車づくりのひと