2019/07/19
メカニカル講座中
フォルクスワーゲン岐阜六条のサービス工場では西田トレーナーによる講習が
若手販売スタッフ向けに行われているようですよ。
おっと、脇渕スタッフが手にしているのはスーパーチャージャーじゃん。
スーパーチャージャーといえばフォルクスワーゲンがダウンサイジングエンジンを日本に導入して、
もう何年前でしょう。10年、いやもう少し前だったな。その当時のツイン過給エンジン技術の一つじゃありませんか。
それを若手に説明してるってことね?。
確かに装置単体でなかなか見る機会が少ないですから貴重なタイミングです。
西田講師も力説中。現在は更に技術が新化した為この装置を搭載しているモデルは、
なくなりましたが、当時は画期的なエンジンの一つでした。
↑ ↑ ↑ ちょっと見えずらいですがスーパーチャージャーの内部。
分かりにくいですね。。。奥に2つのブレードがそれぞれ重なるように回転して。。。
っと、そんな力説を熱く聞いていた若手の一人。
青野スタッフ。作業中の山内テクニカルスタッフ捕まえて、
「What is this?」 「Was ist das?」と、質問中。
もう完全に彼の頭の中は機械仕掛けになっています。
山内メカニック : 「これは、ウォポン」
青野スタッフ: 「何ポン?ですか。。。」
山内メカニック : 「だから、ウ、ォ、ポンやて」
青野スタッフ: 「う、うぉぽん。。。???」
こりゃ、だめです。ちっとも解決しません。
まあ、まだ分かんないのも仕方ないのですが。
というのも"ウォポン"。そもそもこんな言葉無いですからね。
青野スタッフには申し訳ないのですが、正解は・・・
"ウォーターポンプ"または"クーラントポンプ"と呼びます。
エンジンを動かすには相当重要なパーツの一つなんです。
エンジンはガソリンを燃料に使い、動作中は発熱します。
その発熱を水で冷やすので"水冷エンジン"と呼び、乗用車のエンジンはこの冷却方式が一般的ですね。
その熱せられた冷却水はホースを通ってフロントバンパーの裏側に取り付いているラジエターで
冷やされて再びエンジンの冷却へと送られるのです。
冷→温→冷→・・・。の循環させるときに必要なのがこのポンプなんですね。
当然、冷却が出来ないとエンジンはオーバーヒート状態となります。
皆様も一度はこの言葉聞いたことあるが有ると思います。これは大変危険な状態です。
↑ ↑ ↑ボンネット開けるとエンジンルームの向かって左側に球体状のタンクがあります。
冷却水が適切な水量であるかは、このタンクを確認する事で把握できるのですね。
ところでウォーターポンプといえば、水槽の浄化装置にもウォーターポンプが使われていますね。
水槽の水が汚れて→フィルターでキレイにして→水槽にまた戻って・・・。
この繰り返しをポンプが水を汲み上げているのです。
さあ。では通称 "ウォポン" エンジンルームのどこに付いているのでしょうか?
山内メカニックと青野スタッフがエンジンルームをのぞき込みます。
青野スタッフが指をさしている先にありました。
山内スタッフによると、エンジンによって "ウォポン" の取付位置が違うそうです。
このウォポンは向かってエンジンの右側にあるようですよ。
矢印の位置を拡大しましょう。
↓ ↓ ↓ はい。こんな感じで付いています。矢印の箇所分かりますかねぇ?
ゴム状の細いベルトが見えます。ウォーターポンプはエンジンの回転を利用して
作動しているのですね。
さあではそのウォーターポンプの中をのぞいてみましょう。
丁度、部品を輪切りにするようにパカッと!
↓ ↓ ↓ 出てきましたね、実際に冷却水を循環させている水車です。
ピンクの矢印がそれです。皆様はいかがです?部品を見た事ありますか?
なかなかフォルクスワーゲン純正パーツを分解した中身ってみれないですよね。
今回のブログ、けっこう貴重かも。
↓ ↓ ↓ さっきまで紹介していたウオポンとは別のウオポンだそうです。
こっちは以前主力エンジンの一つだった1400ccツイン過給機付きのウォーターポンプで、
このスクリューの軸線上にスーパーチャージャーを動かすマグネットクラッチ付きだとか。
なんとも複雑ですが、決して広いとはいえないエンジンルーム内にちゃんと収まるように設計されているのでしょうね。
結局、最初の写真で脇渕スタッフが持ち上げている部品の駆動用パーツなんですね。
今回はちょっとメカニカルな話題ですが、新人青野スタッフのお勉強はまだまだ続きます。
山内メカニック :「これはアイ・ティ・エム付きウォーターポンプ」
青野スタッフ:「I・T・M?」
山内メカニック:「イノベーティブにサーマルをマネジメントするのやて!」
青野スタッフ:「革新的に、、、何でしたっけ、、、?」
山内メカニック:「これが付いていると温度管理を電気的機構が緻密に管理して
暖機時間を短縮したり、暖機中のCo2排出量を削減を最適化してくれるんやて」
青野スタッフ:「すごいじゃないですか?」
山内メカニック:「青野君もイノベーティブに成長してくれることを期待してるよ」
青野スタッフ:「ハイ、最適化できるよう頑張ります!」
わざとらしい終わり方ですが、こんな感じでメカニックと販売スタッフの交流が深まるのでした。
Bis Bald.